俺の三国志 花関索伝 〜三国志外伝〜 2024年5月〜25年3月
花関索伝
かつて「三国志には外伝物語があり、花関索伝というものがある」と知って以来、その物語を読みたくてしかたがなかった。が、誰も小説化どころか翻訳作業も待てど暮らせどもしてくれなかった。その理由は、花関索伝は歌や芝居の世界での民間伝承であり、文字で伝承できる内容の物ではないという事が後日解ったのであるが、その理由故に歴史的にも芸術的にも冷遇される現状を嘆きながら、いつの日か花関索伝を現代の世に復興させる事が、自身の「夢」の一つともなっていたのである。いつもの後漢〜三国志列伝とは異なり、古文書解読スタートは流石に骨が折れた。呉の名将たちが血祭にあげられ、評判を悪くしている荒唐無稽な終盤や、時代考証に問題のある箇所は修正を施し、現代でも楽しめる作品にしあげたつもりである。見事完結し「夢」が実現した時、感慨無量であった…。
★ストーリー解説★とある山の里親に養われた孤児の索童は仲間たちからも苛められ、心許せる仲間は仔猫一匹というひもじい生活で、親という存在を羨ましがる孤独な毎日を送っていた。そんなある日、龍が泳いでいた様に見えた水から偶然力を得て大人をやっつけた事から、強さこそが自分の苦境を打開するものだと知った索童は山での武術鍛錬に目覚める。そして数年後、逞しくなった索童は、山での修了試験に挑み、かねてからの宿敵と対決するのであった。全9話 275P
収録単行本
【花関索伝】
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